甘い茶色を下さい。
陽一郎の目的はただ1つ。14日になると男が貰える物。チョコレートだ。

前日になって呼び出しをくらってそこで渡すのが恒例行事。

学校に行く前にポイっと渡そうとしても断固拒否される。

何故こんな回りくどいやり方をするのかは分からない。

理由を聞いたって答えてくれはしないのだから。

行かなかったらやっぱりうるさいし、私は仕方なく陽一郎に付き合っている。

そして今年も陽一郎に付き合う事になった。

今回だけは我慢してあげる。これが最後だから。

それに私と陽一郎はそれぞれ違う大学に進学が決まっているしね。
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