太陽はいつも雲の上で照り輝いている
『お母どないしたん』

母は、凄い勢いで嘔吐しはじめた!
もってきてた洗面具で受けながらナースコール


『はい。どうされましたか』

『凄い嘔吐してるんです、来てください』

『いきますね』

何故かゆっくりした対応

やはり、慣れてるのか母の今が軽く感じた
こっちは必死の形相なのに

『どうされました〜まだ、気分悪いですか?』

背中を五回ほどさすった後、血圧計をシュポシュポ
全く、あさっていない…
それを見ていたら、何故か安心してきた


『大丈夫ですか?母は?』

『大丈夫ですよ。術後、体を動かされたりすると、麻酔が上に上がって気分悪くなるんです。その影響の嘔吐なんで大丈夫ですよ』


『そんな事があるんですか?なら、少ししたらおさまるんですね』

『後は、ここに汚物容器置いておきますので』

『わかりました、ありがとうございます』


『お母、気分悪くなったら言えよ』

お母は、うなずくだけで、かなり辛そうだった

その日、朝方まで、時間ごとに、母は嘔吐し、その度に背中を擦りながら、開かない目をこすり必死に看護をしてた

明け方、母も落ち着いて、睡眠に入った

『うーーん!朝は爽快やな気持ちええ』

缶コーヒーを買って、外に出て深呼吸
まわりには、まだ誰もいない少し肌寒い朝だった
< 21 / 77 >

この作品をシェア

pagetop