太陽はいつも雲の上で照り輝いている

『お母、心臓止まったんや……』

『……止まったって…』

『夜中の二時に救急で……』



ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝ！ドンドンドン！

『お父さん……お……』

母は薄れていく意識の中、必死に二階で寝ている父を起こそうと階段の横かべを叩いた

『母さん！母さん！どした！どしたんや、母さん！』

『きゅーきゅ……………』
微かに微かに、母は父にその言葉を告げた


救急車が来た時には、かすかに意識はあったものの、五分後には意識がなくなる
心肺停止状態に、、、

『母さん……しっかりせえ！母さん』

父の頭は真っ白に…

『心肺停止しましたので、蘇生処置に入りますので、下がって下さい
』
病院に到着前に、救急隊員は、必死に人口蘇生マッサージを始めた

この時はまだ、AED(自動体外式除細動器)は、なく一刻もゆるされなかった

着くと同時にドクターは待機し、母にかぶさるように、心臓マッサージを始めた

処置室にはいり……


父は、、
『つとむの番号……わからん…お兄ちゃんに電話やまず……』
僕は、未だその場に居なかったが様子が思い浮かぶ


『ご主人様ですか…三度、電気ショックの処置いたしましたが……未だもどられません…これ以上は、、、』

『お願いします！お願いします！もう一度！もう一度だけ、諦めないでお願いします、、母さんは帰ってきますから！もう一度だけ』

『わかりました、処置をもう少し続けますから……』
父にとっては長い長い15分が経った

『ご主人、奥さん、最後の電気ショックの処置で蘇生されまして、意識は無いですが、今からICUで容態を見ていきます。未だ未だ、安心はできませんが、今からが奥様の頑張りです』

『……』

父は、ただ涙を流す力しか残っていなかった