太陽はいつも雲の上で照り輝いている
8月14日…


『お父今日は昼から病院行こか』

『あぁ、ゆっくりでいいやろ』

『ちょっと、銀行行って用事してくるわ』

家には、慌ただしく洗濯をしてる、まゆと2人のお父

『まゆちゃん、風助と一緒になってくれてありがとうな』

『どうしたのお父さん急に……どうしたの泣いて……』

お父は何を思ったのか、涙を流しながら、まゆにそれを伝えた

歳を重ね、もう、76歳にもなると寂しくなるもので、凄く涙もろくなる

『お父さんなんか寂しくなってきたんやねみんな一緒やし、お母さんも退院したら、また遊びに行こう』

しばらく、流す涙はとまらなかった

四人でお父の生まれ故郷に行き、去年は四人で富士山に行き、春には琵琶湖で桜見ながらのお花見

一つ一つが、懐かしく、今のお父の寂しさを駆り立てていたにちがいない

『ただいまそろそろ病院行こか』

まゆから、お父の涙ながらの話を聞いた時は、それが、その日に綱がっているとは思いもしなかった……

渦は、今までにない大きな全てを飲み込んでしまう勢いを増していった
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