太陽はいつも雲の上で照り輝いている
『もしもし………』

『……お父さんが突然、今、心肺停止されまして、緊急処置しております』

『えっ……父が……母ですか…父なんですか……』

頭の中が、真っ白に…
何が起きてるのか把握できず、一瞬に口のなかは渇き唾を飲むことも出来ない…

『まゆお父が心肺停止したって』

『まさか……』

病院までの道のりも全くわからず、廊下に椅子に座っていた母をみつけた

『お母……』

『風助…風助…お父さんが…お父さんが』

お母がトイレに立ち、戻ってきた時に、お父はすでに椅子の上でぐったりしていた


お母の病室に入ると
三人のドクターと三人の看護師が代わる代わる、心臓マッサージを繰り返している

『お父……頼む戻ってきて頼むから』

『心肺停止から、もう20分です、最後まで頑張ってみますが、おそらく……』

手術を前にした、お母の前で、お父は少しずつ、足から冷たくなってゆく

『お母……お父、大丈夫やから、戻ってくるから』

お母の肩を抱きしめ、震える体を、しっかりと支えていた

やがて、心臓マッサージを受けながら、集中治療室にお父は連れていかれた

その足は

もう

温かさを失っていた
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