太陽はいつも雲の上で照り輝いている
僕は、気になって仕方なく、午後からの予定だったが、理由をつくり、先に結果を聞きに行った

『先生…結果は…』

『検査の結果、クラス4でこれは進行上皮内癌です。初期なんで、治療すれば治ります』

『……先生……癌・・なんですか…間違いなく…癌なんですか』

『心配されるかと思いますが、治療すれば大丈夫ですので、昼から奥様が来られた時に、詳しい治療の説明をします』

『は・・はい…』


何故に…何故に……
ここまで…
僕たち家族に襲い掛かる…何故に…

体は、もう嘘をつけない
全てが、塊のように重く、心が悲鳴をあげている


『どうぞ……朝もご主人さんに、お伝えしましたが、聞かれましたか』

『はい…軽く…』

淡々と説明をする先生

まゆの頭の中は、きっと真っ白に違いないと、僕は、冷静に先生の言葉に耳を傾けた

『治療は、子宮全摘出が一番の安心ですが、これは、円錐切除術と言う手術で大丈夫かと思いますが』

『先生、それをすれば大丈夫なんですか』

『大丈夫とは言い切れませんが、おそらく大丈夫でしょう。切除部分を診てからの診断結果になりますから、今は何とも言えません』
『手術は早い方がいいんですね……』

『奥様の体調や検査もありますので、少し先に入院、手術の予約をしてください』

『来月の21日がいいかと……』

『・・では来月の21日に』
まゆを抱き締めながら病院を後にした
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