太陽はいつも雲の上で照り輝いている
新学期☆

新しい幼稚園にもなれ、一年はあっという間にすぎ
小学校に入学して、友達も一段と増え、すっかり地元民

夏の終わり…

『前のおうちの友達は元気してるんかな』

『お母、一回行こうよ、また、遊びたいねん』

『そうやね、お母さんも少し会いたい人もいるからねぇ』

『明日、行こう!丸木で遊ぶわ』

『ただいま〜』

『お父に言うてこい〜つとむ!』

『お父!明日、お父とこ行くわ!』

『明日、、!?せやなぁ丁度、地蔵盆やから来たらええ』

『決まりや、お母、明日行くで!』

僕は、かなり浮かれていた。友達に会う事よりも、久しぶりに、丸い大きなキンモクセイの木に登り、あの太陽を見たかったから

そして、あの、お地蔵さんにも………



『む〜ちゃん、元気しよったか、ねちゅは?』

『おばちゃん、もう、小学校三年生やから、熱はでないよ』

引っ越していった日から、おばちゃんの時計は止まっていたかのように、懐かしんでいた、数年前と変わらない、光景がここにあった


『さあーて、先ずは木登り!あれっ、こんなに登りにくかったかな?』


僕は、数年前よりは、もちろん、体も大きくなっていて、枝の隙間から、中々抜け出せず、必死に光が射す、てっぺんを目指した

『やっと出たな、なんか枝が折れそうやな、けど、やっぱり、ここは最高やな!登るのは大変やったけど』

いつまでも、この場所に居たいと、そう思った。それと同時に、いつまで、この場所に来る事が出来るのだろう……とふと考えた


丸い大きな金木犀の木のてっぺんに……


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