太陽はいつも雲の上で照り輝いている
まゆも退院し、カウンセラーの開業に目を向けた春先

僕もカウンセラーとして胸を張り少しずつ前に進んでいた

お父が太陽になった
夏の日付
気がつけば、その日に開業する事になった

『さぁまゆ頑張ろうな』

『これからやねやっとだね風ちゃん』

依頼は、まだまだ無い日々が続いたけど、僕もまゆも生き生きと笑顔がこぼれている


外の空気も冷たくなった
秋の入り口……それは、今もまわる渦の中に
居ることを、二人は気付かなかった……


『……まゆちゃん…お父さんが今日から入院した』

『なんで…』

『…再発らしい…』

移植をして一年半

まだ、聞かされてない僕とお母は、直ぐ様、病院へ

『おぉ風ちゃんにお母さん』

『なんか聞いた話では胸のヘルペスらしいね、お父さん。1週間くらいで治るらしいから、休養かねて休んで』

『風ちゃん俺の人生もこれまでかの』

『何言うてはりますのん1週間治療したら、終わりですよ(笑)』

『輸血も明日からするらしいからな……』

それを聞いた時に、僕は気づいてしまった……再発を
『長居も、お父さん疲れるから帰りますね』

『ありがとうな…風ちゃんお母さんホンマにありがとう』

その、言葉が胸に響いてはなれなかった
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