海辺の狼〜イケメン4人に愛されて〜
「俺、ずっと凜に遼を会わせたいと思ってたもん」
「…なんで俺なんだよ」
「だって凜、あんま人と馴れ合わない奴じゃん?一人でも友達増やしてやろーと思って」
夏がそう言ってニカッと笑うと、一之瀬さんは少しムッとした顔になった。
「余計なお世話だよ、夏」
「おい、凜!!どこ行くんだよ」
「…散歩」
そう言い残すと一之瀬さんは、教室から出ていってしまった。
その後ろ姿は、さっきと変わらずだるそうだ。
「あーあ…遼、気にしない方がいいぜ。あいつ、昔からああだからよ」
夏が申し訳なさそうに苦笑いをした。