海辺の狼〜イケメン4人に愛されて〜
「昔からあんな愛想ない人なんだーふーん」
あたしは唇をとがらせてわざと嫌味っぽく言う。
「まぁそう言わないでくれよ」
夏は困ったように笑った。
「凜はさ、なんていうか…心開いた奴としかあんま関わり持たないタイプだから」
「ふぅん、そうなんだ?一匹狼ってやつ?」
「まぁ、そんなとこだ」
心開いた人間としか馴れ合わない…か。
難しい人だなぁ、一之瀬さんって。
「ああ見えて結構可愛い奴だからさぁ、遼も仲良くしてくれると嬉しいんだ」
か、可愛いとこなんかあんの!?
あんなにボーッとしてるのに…!
「夏、一之瀬さんのことべた褒めだね…もしかして…ホモ「違う!!」
冗談で言おうとしたところ、夏の大声に遮られた。
なんだよ、ムキになっちゃってさ。
「俺は男だっ!ちゃんと女の好きな人がっ…」
「居るの!?」
「…あ、いや。居ない!!」
あたしが興味津々に尋ねると、夏は言葉を紡ぐのをやめた。
なんだ、つまんないな…。
「…まぁ、同じ部活仲間になるんだしさ、頼むぜ」
「うんうん!!」
…って。
え!? 同じ部活なの?