海辺の狼〜イケメン4人に愛されて〜

「昨日相馬くんが部室に置きっぱなしだった日誌を届けに来たんですよ」

「そうなんだー」

「おぉそうか、お疲れさん氷室」

「ええ。…で、なんですかこの汚い紙の山は」


暦くんはあたしが苦労して閉じた書類を指さして言う。

くそ…こいつまで言うか。

あたしはチッと舌打ちをする。


「…如月さんがやったんですか」

「…悪かったですね…不器用で」

「全く。もっときちんとやれば綺麗にできるでしょう」


はぁ、とため息をつく暦くん。

この呆れた顔は、暦くんの専売特許だと思う。


「氷室、悪いが…如月の代わりにこれやってくれんか」


担任が暦くんに言った。

< 66 / 102 >

この作品をシェア

pagetop