海辺の狼〜イケメン4人に愛されて〜
「ドア開ければいいの?」
『うん…俺が開ける』
トントンと小さく足音が近づいてくる。
ドアの向こうでカチャリと鍵を開ける音がすると、すぐさまドアが開いた。
ドアの向こうから現れたのは、黒い部屋着を着た凛だった。
「凛、大丈夫っすか? めちゃくちゃしんどそうだけど」
「………け、る」
「えっ!? わっ!?」
次の瞬間、音もなく凛はあたしの方へ倒れてきた。
まるで羽みたいに軽く、ふんわりと。
あたしは慌ててレジ袋を放り出し、凛をできるだけ受け止めるように努力した。
「いって…ちょ…凛、大丈夫!?」
「………」
肩を揺すってみても、凛は反応しなかった。