海辺の狼〜イケメン4人に愛されて〜
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教室に入ると、紅次郎がもう席に着いて日誌を書いていた。
「おはよ、紅次郎!」
「ああ、遼…おはよう」
少しだけ視線をこちらに向けると、ふっと優しいほほ笑みを浮かべる紅次郎。
うーん、癒し。
「紅次郎も、合宿行くよね?」
「行く」
そっけない返事だけど、これが紅次郎。
必要最低限のことしか口にしない。
なんだか落ち着いた大人みたい。
紅次郎は、視線を再び日誌に戻して、作業を再開した。
あたしもカバンから教科書出して準備しよっと。
そう思ってカバンのチャックに手をかけたとき。