海辺の狼〜イケメン4人に愛されて〜
────────────────夏SIDE
教室に入ると、もう遼は自分の席に着いていた。
凛と何か喋ってるみたいだ。
俺は教室の入り口に立ったまま、その光景を見つめていた。
ああ、まただ。
またこれだ…この気持ち。
モヤモヤ、ムカムカ…本当に鬱陶しいんだよな。
「…邪魔ですよ相馬くん」
「わっ!? な、なんだ…暦か」
背中をトンを押されて、俺は慌てて背後を振り向いた。
そこには全て見透かすような瞳をした暦が立っていた。
「…相馬くん、早く行動を起こさないと…分かってますね?」
暦は意味深な言葉を俺に向けた。
俺は馬鹿なんだから、もっと分かり易く言ってもらわないと困るんだけどな…。