海辺の狼〜イケメン4人に愛されて〜
「な……凛っ!?」
数秒後、海面から顔をのぞかせたのは、ずぶ濡れの凛だった。
「何やってんだよりーん!」
夏は大して驚きもせず、ケラケラ笑いながらそれを見ている。
「…飛び込みたくなった!」
凛はそう言って能天気な笑みを浮かべた。
よ、読めない…こいつ!!
「一之瀬くん…また風邪でもひいたらどうするんです…」
「あー…大丈夫だよ」
呆れたように言う暦くんに対して、凛はまるで他人事のような顔で返事をした。
本当に、フリーダムな奴だな、凛って。
そう思うと自然に顔がほころぶ自分がいた。