彼女は殺人願望の塊で。(仮)

―翌日・昼休み―

「ごちそうさまでした。」
ごくごく一般的な、平凡な昼休み中の教室の一角。
繰椰は友達の翠浅柳(スイセンリュウ)と昼食を、とっていた。
「ごちそうさま。」
柳は、繰椰の数少ない「友人」と呼べる人物。
繰椰とつきあっていられるのだから、
柳も少しは“おかしい”所があるのかもしれない。
繰椰も柳もそれは分かっているだろう。

「さて、と…そろそろ行くか」
食べ終わった弁当箱を鞄に入れ、繰椰は席を立った。
「何、また瘡?繰椰も大変だな」
「大変って…彼女の所に行くんだから、大変じゃないよ。嬉しいんだよ。俺の楽しみ。」
「悪ぃ、まぁでもさ、頑張れよ。」
「まあ…適度に?」
「ああ。また明日。」
「おう」
早めの帰りのあいさつを交わし、繰椰は瘡の居る屋上へと向かった。
< 5 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop