パンドラの箱
その時だった。
とんとん…と肩を誰かに叩かれたのだ。
「‥‥父さん?」
「どうした?」
遠くから父さんの声が聞こえる。
じゃあ…
今、僕の肩を叩いているのは‥誰??
おそるおそる振り向く。
当然のことだが何も見えない。
一層、恐怖感が増す。
僕のすぐ近くから唸り声が聞こえる。
そして
何かが僕の肌に食い込んだ。
一瞬のことだった。
「ぎゃあぁぁぁあ!!!」
痛い!熱い!
身体が焼けるような痛み。