パンドラの箱
黒い女



「…~!」

勉強を始めて30分、
あたしはいい加減に我慢出来なかった。



あたしと弟は同じ部屋。
弟は小4で
いつも元気に家の中を走り回っている。
そのせいで
あたしは勉強に集中できない。




「もう、浩汰!
 走り回るの止めてよ!
 勉強に集中出来ないじゃない!」


浩汰の足がぴたりと止まった。

「いいじゃん!
 何しようと僕の勝手でしょ」


また始まった…
自分勝手な浩汰は
いつも何の反省もしない。


             
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