パンドラの箱
レクイエム
今日大好きだった、
お婆ちゃんが亡くなった。
『お婆ちゃんの物、
一つだけ持っていっていいわよ』
お母さんは目を赤くして
お婆ちゃんのものを整理しながら言った。
お母さんからすると
お婆ちゃんがお母さんだから
一番お母さんが辛いと思って
わたしは泣かなかった。
タンスをそっと開けると
中には小さな箱があった。
それは
とても魅力的で
指輪が入っていそうな感じ。
開けると..
――――~♪
「あっオルゴールだ……」
「もな、いいものに目をつけたわね。
それはお婆ちゃんが生前に
すごく大切にしていたものよ」
静かで優しく流れる音楽は
わたしを一瞬で虜にした。