Red Dragon
「お前等ここらじゃ見ねぇ顔だな」
思ったより男の身長が高かったので上目遣いで睨む。
「なんだてめぇ等こそ!女がでしゃばるとこじゃねぇんだよ!!」
私を退かそうと伸びてきた腕をかわし鳩尾を思い切り蹴りあげる。
「うっ」とうめき声をあげて男がうずくまる。
「何しやがる!!」
後ろに立っていた男が駆け寄って手をかしている。
「ここを何処だと思ってやがる!私の庭に無断で入りやがって」
「龍姫!!」
振り向くと、程々にしとけよ!と貴羅がこっちを見ていた。
何でこんなとこで『龍姫』の名を呼ぶんだよと前に向き直ると
「あぁなるほど」
男達が青ざめている。
「いっ今…龍姫って」
「嘘だろ!?何でこんなとこにいんだよ」
一歩、男達に近づく。
「紅龍華………知ってるよな?この龍姫様にたてついてただで済むなんて思ってねぇよなぁ〜」
龍姫の顔になって睨んでやったら、うずくまっている奴を引きずりながら男達は逃げて行った。