Red Dragon


「あれ?じゃあ百瀬さんはもぉ帰ったんだ」

「……百瀬さん?」

コーラの缶を開けながら律が首を傾げる。

「さっき繁華街で絡まれてて怪我してたから手当てしに連れてきたんだ」

維世もクラスメートなら送ってあげたらよかったのに……と貴羅がぶつぶつ言っていると


「……クラスメートの百瀬さん!?」

ばんっ!!と机に手をついて聞き返してきた。

「「?」」

その勢いにびっくりして持っていたジュースの缶を落としそうになった。


「?……そぉだけど」


「そっか…」

1人で考えこむ律。
そこへ維世が部屋へ入ってきた。


「あっ維世お疲れ!ありがとな」

「いえ、いいですよ。それより律はどぉしたんですか?」


あたしは机の上にある缶コーヒーを一本、維世に投げて渡す。

「さぁ?なんか急に考えだしたんだよ」


缶コーヒーを一口飲み窓際に行き貴羅からタバコを一本もらい口にくわえる。
そこへ貴羅がライターを取りだしタバコに火をつけた。

これがまた2人ともムダに顔がいいので絵になるのだ。




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