Red Dragon
「何なんだ?」
「さぁ?」
「屋上で待ってましょうか」
3人揃って歩きだす。
「百瀬は同じクラスだろ?」
タバコをくわえたまま喋るので灰がはらはらと床に落ちた。
「そぉですが、彼女は関係ないですよ」
窓を開けながら答える。
「兄貴がいるんだろ?」
苦笑いしかでてこない。
「よくご存知で」
部屋中にたまっていた煙が一気に風に流れ出ていった。
「『迅』には後ろ楯がついてるだろう?」
タバコを差し出してくる。
「学校で教師がそんなことしていいんですか?」
「バレて困るのは江南だけだろ」と無責任なことを言い捨てる教師は世界中どこを探してもこの人だけだ。
そう思いながら一本とって火をつける。
フー……
煙が天井に昇っていくのを見ながら話し出した。
「確かに、後ろにでっかいのがくっついてますね」
でないと、最近出てきたばっかのやつがここまで勢力伸ばしてくるなんておかしいでしょ?
と笑顔で由季弥に向き直った。