Red Dragon
ニコニコと無言の圧力をかけ続ける維世。
維世から目をそむけ、何も喋らない夕貴。
落ち込んで項垂れている律。
何がしたいんだこいつらは。
「おい、お前ら何か用事があったんじゃないのか?」
紅龍華を解散してから自然と交流がなくなった。
こうして3人揃うのも久しぶりだ。
「いえ、特にこれといった用はないんですが……」
頭を掻きながら律を見る維世。
その視線に気づいたのか律が代わりに話し出した。
「だって〜珍しく緋音が男と仲良さげに話してたって聞いてさ……気になって気になって〜」
クラスの奴らだろう。
あれをどぉ見たら仲良さげに見えるのか。
「よく屋上にいるってわかったな」
「それは維世が……」
ニコリと笑ってみせる維世。
「生徒会長ですから」
どぉいう意味なんだろうか。
維世の笑顔が黒く見えた。