Red Dragon
タカラ
……………
………
……
倉庫の外が騒がしい。
何事かとソファーに座っていた腰を浮かせると、
コンコンッ
ちょうどよくノックの音が響いた。
「総長すいません……あの〜」
紅龍華の下の方の奴だろう。
私と目があうと慌ててお辞儀をした。
「どうした?」
「いぇっ!そのお客さんが来てますが……」
客?
誰だ?
「維世さんと律さんの知り合いらしいんですが……」
「維世と律なら今出てる」
部屋の中には私1人。
「いえ、総長に用があるって言ってました」
「私に?」
2人の知り合いが私に何の用だ?
とりあえずここまで連れて来るように言いソファーに座り直す。
バンっ!!
今閉まったばかりの扉が勢いよく開いた。
「緋音〜?お客さんだよ」
「………貴羅、と…?」
貴羅の後ろからひょっこり覗く、軽くウェーブのかかった髪の小さな少女。
確か……
「百瀬……遙(ハルカ)?」