Red Dragon



それから15分ほど歩くと彼女の自宅近くらしいコンビニに着いた。


「あの……ここで大丈夫なので」


また言い終わる前に声が小さくなっていっている


「そぉ?じゃあ気をつけてね」

「はい、ありがとうございました」


深くお辞儀をしながら礼を言う。
クラスメートなんだからそんなに改まらなくてもいいのに


「それじゃまたあし「遙!!」?」


声がした方に顔を向けるとコンビニから男が1人出てきた。


「お兄ちゃん!?」

「えっ?」


百瀬さんの兄ということは…………


「この人が……」


『迅』の総長……


「友達か?」


近くまで歩いて来て俺の顔をじろじろ見ると首を傾げながら百瀬さんに問う


「えっ!?…と、その……」


どうしたものかと慌てて理由を考えている


「初めまして、今日は遅くなったので送らせてもらいました」


挨拶をして頭を下げる




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