Red Dragon


重たい扉を開けると総長と副総長がフェンスに凭れかかってパンやらジュースを広げて話していた。


「総長〜副総長〜っうぇ!?」

呼び掛けると顔面目掛けて缶ジュースが飛んできたのですれすれのところでキャッチする。

「あっぶな」

「律、学校で総長って呼ぶなと言ってるだろ」

勿論、投げたのは緋音、貴羅はその隣で笑いながらやり取りを見ている。


「律遅かったじゃん、維世は一緒じゃないの?」

2人の前まで行くと貴羅が維世がいないことに気付いた。

「維世は先に行っててくれって、俺は瀬良ちゃんに捕まってた」


瀬良ちゃん相変わらず怖くって、と言うと呆れたように緋音に笑われた。



< 63 / 68 >

この作品をシェア

pagetop