Red Dragon


「………」

「何?」

維世はしれっとした顔でコーヒーを飲んでいる。


「嫌がらせ?」

もう1度自分の手にある缶を見る。
気持ち悪くなってきた。


「………疲れてそうだったから」


「へ?」


またコーヒーを1口飲む。

「無理はするなよ」

そう言って帰る準備を始めた。

「維世?維世さーん?」


ガラッ


「じゃあ、また明日」

コーヒーの缶を振りながら去って行く。



「…………」


はっと我にかえって鞄を持ち維世の後を追うために走り出す。


「ちょっ!?待ってよー!!」



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