愛 玩
母乳の良さに翻弄されていたのは、わたし自身なのに。



姑や親戚は、わたしがスタイルを気にして母乳をあげない若い母のカテゴリにわたしを追いやる。
違うと否定することもなく無力になる。


彼はいつも宴の中で楽しそうに酔っ払っているだけ…。
わたしが悲観している事は知るよしもなく、わたしだけがわたしの中で打ち明け悟り解決法を探した。



やっと言い出せる。

『もう宴に連れてかないで欲しい。』と彼に相談してみる。



『みんな息子可愛くて見たいだけだ。』




と、わたしをうまく親戚付き合いも出来ないワガママな嫁で、そして同じく母乳を『あげない』ものだと理解していた。





説明することに精神を費やせるかどうかを計ってみたけど、今はそんな気力も起きないよ。

哺乳瓶に残るミルクを見る度に本当に何とも言えない気持ちばかりをわたしが飲み干した。

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