愛 玩

わたしが笑わなくなったことが『子供嫌い』だと彼はいつも言った。


わたしが子供嫌いならどんなに楽かとも思った。



大切にする所が違うのはとっくに悟っていたが、わたし自身を見ていないことも、わたしの中では確信していた。



深夜になると、子供と一緒に先に眠るわたしを叱咤する。

自分の性欲が処理出来ないとわかると困った酒の飲み方をした。

瓶を壁に叩き付けながら…わたしが応じないことが『誰かいい人、もしくは想っている人』がいるからだと、罵り胸ぐらを掴み『上手に』ぶん投げられる。



投げられる自分より、朝になって荒れたオウチの中をを訳も解らず歩く、息子の姿を想像してゾッとした。

息子が楽しいわけはないと、ケガなどをわたしの責任でさせるなんて想像したくもない。



とうとうわたしは、娘を背負い、息子を抱え実家に帰った。



とても嫌だけど、逃げ出すしかない、めちゃめちゃだった。


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