☆偽恋人☆
女の人は笑顔でそう言うとこっちに向かって歩いてきた。
「それで?今日は何の用事かしら?」
――危ない危ない。委員会のことをすっかり忘れてた・・・
「えっと、行事委員の田口早紀が用事で来れなくなってしまったので、代わりに来たんですけど・・・」
「あらそうなの。早紀ちゃん、どうかしたのかしら。」
「あの、どうしても抜け出せない家の用事らしくて・・・」
まさか委員会よりカレシを取った、なんて言えるわけがない!
「そっそれで、今日の仕事は・・・?」
私は強引にこの話を切り上げ、本題を聞いた。