雪となつ
14才
例えば光。激しく目が眩むような灼熱の。瞼の裏側まで焦がしかねないその熱は頭の奥底にたまり、ジンと涙腺を緩ませる。
胸を締め付け、自分の呼吸だけがイヤに耳に残る。
なつにとっての雪は、「そおゆう」存在だった。憧れ、焦燥。抑えられない衝動を目の前に突きつけてくる。
そのたび雪を持て余す自分がいた。
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