この想いを君に… −睦海の高校生活編−
「むっちゃん?」

家の中からママが出てきた。

「誰と話してるの?」

「あー…」

口ごもってると

「バイク、ちゃんと直したか?」

家の中から子供を抱いた祥太郎が現れた。

「何?!ひょっとして娘?」

井上さんがあたしを指差して言うと

「あのなあ!
俺は隣の家!!」

そう言って自分の家を指すと

「ああー、柏原さんかあー」

井上さんはポン、と手を叩いた。

「てっきり、ここの家かと」

「俺はそーちゃんじゃない」

祥太郎は不機嫌そうに呟いた。
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