この想いを君に… −睦海の高校生活編−
「吉野さん」

「はいぃっ!!」

何だか変な声が聞こえたのであたしは隣の区域を見た。

奈々の区域を担当している二人は最初、カップルかと思っていた。

…けど、女性の方がどうも動きがおかしい。

「あの二人、どう思う?」

井上さんがニヤニヤしながら言った。

「付き合っている…にしたら、何か変ですよね?」

「でしょ?多分両思いなんだけど、女の子が意識しすぎて普通に接する事が出来ないし」

井上さんは肩を竦めた。

「ぽっくん!」

後ろから声が聞こえた。

あたしと井上さんが振り返ると班長、三木さんが仁王立ちをしていた。

「いつまで話してるの!
早く仕事しろよ!!」



とっくに休憩は終わっていた。
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