この想いを君に… −睦海の高校生活編−
「20歳も離れていてさあ…」

三木さんは手に持った缶を見つめながら呟いた。

「不安ってないのかな?」

不安…

「俺なんかは同い年だし、年代が一緒だから会話のズレとかあまりないし。
もし俺が20歳年下の子と付き合うなんてなったら戸惑うかなあって…」

「…そうなんですか?」

あまり、考えた事がなかった。

「…多分、普通は」

光さん、本当はあたしの事、どう思ってるんだろ。

不安になってきた。

「あたしが小さい時から常に光さんは近くにいてくれたから。
ふとしたきっかけで付き合う事になったけど…
あまり年齢を考えた事がない」

会話もそんなにズレてるとは思わない。

それに光さんは見た目、若く見えるし。

20代後半に見える。

その分、若い時は30代に見られていたらしい。

「価値観が同じなのかもしれないね」

井上さんが急に発言した。

あたしと三木さんは井上さんを見つめる。
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