【完】不良な君の甘い蜜
おばさんに車で学校まで送ってもらい、私の通う高校まで向かう。



今日は入学式なんだ。



熊本県の私の地元には、公立高校とその目の前にある私立の二つしか高校がない。



私はある目的を持って、制服がダサいのを我慢して公立に通うのを決意した。



「新治ぃ!お前、そげん可愛い彼女いつ作ったとや!」



「従兄弟やしー。羨ましいやろ。」



しんしんの友達らしい男の子が何人もそのようなことを言って来る。



「八年前の八重じゃ、絶対ありえん単語やね。"可愛い"げなよ。」



しんしんは相変わらずなんだかぼってぼての方言で喋った。
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