ひと呼吸
と思ったら


陵はオートロックの

向こう側



やばい!



閉まりかけの
オートロックのドアを
潜り抜けようとした
私は


向こう側の荷物に
気付き

躊躇した油断で



オートロックのドアは閉まった


・・・・・



鍵を連れた陵が
笑顔で
しかも満面の!笑顔で

エレベーターで

上に向かった



何度か
宅飲みをしたが故に、

部屋番号を覚えていた。


八階で止まり


わざわざ

一階まで

エレベーターを降ろしてくれた




散らばった
バックの中身をかき集め




同じマンションに住む
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