ひと呼吸

いわゆるカフェチェーン店の
私のバイト先。

レジに立っていると
女子高生の団体のお客様が
いらっしゃいました。


注文を伺って

お会計も頂き終わり

「あちらのカウンターでお待ちください」


伝えたのに

まだ、もじもじ
こちらに
いらっしゃる女子高生が
いた。


「今日は、黒髪の
背の高い店員さん
いないんですか?」


高くてゆっくりとした

まだ幼い声で

彼女は話した



黒髪・・・・
背の高い・・・・

黒髪・・・

背の高い・・・・


「結構、細めの人ですか?」

「はい!!」


私がわかったのが
嬉しかったかのように

彼女は、笑顔をみせた。



「目頭のところ
ホクロがあります!!」

嬉しそうに

その人があるホクロの位置と同じ位置
自分の目頭に指差す
彼女。



陵じゃん


「今日は、もっと遅い時間ですよ」


「手紙渡しててください!!」

そういって

皆さんの所に
お戻りになった



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