ひと呼吸
「ポッチャリで何が悪いぃぃー!!!!!!!!」
真っ白な雪の中に
響き渡る私の声。
「寒い!」
そう、雪山の中
叫ぶ私の声が届く人なんて 誰もいない。
見えているのは、
ただ壮大な自然。
「私置いくなんて、酷い!!!」
雪山の中、今日初めてしたスノーボード。
なのに、上級編に連れられて結局置いてきぼりをくらう始末。
「死んでまうー!」
「もう、滑れないっていってんじゃーん!!」
「誰かー!レスキュー呼んでー!」
虚しく、私の声は
ただ壮大な自然に飲み込まれてしまい。
日が傾き始めた
「もう誰も頼らないんだからー!!!!」
「甘えてなんかやらないー!!!!!!」
とにかく、誰かに話かけるように話さないと
孤独で死んでしまう。
立ち上がって、
滑るが加速を緩める技術の無い私は
「ギャーー!!!!!!」
バタン!!!!!
すごい勢いで
降りては
体当たりで転ける。
その繰り返しで・・・・
起き上がる体力なんて
ほとんど、残ってない。