%短編:侵された体%
「ほい。しょうが焼き定食と、レバニラ炒めね!」
古ぼけた机の上に、いかにも使い古された食器が置かれる。
「優勝おめでとうございます!」
「うん、ありがとう!」
オレンジジュースの入ったグラスで乾杯した。
「はぁ~。運動した後の肉はうまいなぁ」
先輩はあっという間に大きな豚肉を3枚ぺろりと平らげる。
「あ、良かったら、これ食べますか?
お腹いっぱいで、これ以上無理だから」
まだ口のつけてない豚レバーを指して、先輩の顔を見た。
「え、いいの?」
「はい!どうぞ」
「じゃあ、遠慮なく!」
私の皿に乗っていたレバーを、先輩は箸でつまみ上げ大きな口へ放り込む。
男の人が豪快に食事をするのって、なんかいいな。
それとも、先輩だからかっこよく見えるのかな。
幸せそうに口を動かす先輩に、思わず見とれてしまった。