白と青の境界線

二人が合流してから軽く済ませた夕食の後。

そのまま話が尽きることはなく盛り上がりを見せていた。

私一人を除いた三人で。

ただ椅子に座っているだけの私は、いてもいなくても問題ないんじゃないかと思うほど。

職業柄なのか彼女たちは業務が終わったというのに仕事の話でもちきりで、今日のフライトでこんなお客様がいただとかキャプテンがこんなこと言っただとか、次から次に会話が飛び交っている。


私はカップを手に掛け、湯気が立ち上るコーヒーに息を吹き掛け口にする。


長時間のフライトと常に気が抜けない激務の後は、いくら明日も早朝からフライトと言っても、彼女たちにはこんな時間が必要らしい。

日向に誘われなければ、直ぐ様ホテルで休む私とは大違い。



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