白と青の境界線
窓越しにステイ先のホテルに視線を移す。
暗闇に浮かぶ無数の光。
コーヒーを飲みながら、訳もなくその数を数えていた。
「麻央さん!!」
幾つまで数えたか分からなくなって振り向く。
今朝の便で一緒だった小百合が、突然私に声をかけたからだ。
「今日の業務中、イケメンに何か渡されてましたよね?」
「えっ!! そうなの、麻央?」
突然飛び掛かってきた火の粉に、目を輝かせて話に乗っかる日向と明希。
「あー、昔の同級よ」
「って……Y商事って超大手じゃないですかっ!! 麻央さん、合コンしましょうよ、合コン」