チョコレートコスモスⅡ

第七話

久しぶりにここにいると感じるのは5年前と変わらない景色だからか、はたまたコイツがいるからか。



またはそれ以外か。



「なんでお前がいる」



「仕事中です。用事がありますし、あなたがいなければオフィスに帰っています」



「俺も用事があるんだ。とっとと帰れ」



「呼び出されて行くなんて面倒じゃないですか。あんたこそ帰れ」



睨みあっているコイツ、春奈の同期で俺にとってはクソガキの桐原美穂。



てか、長い月日を重ねるとこいつも女になるんだとつくづく感じる。



だからと言ってこいつのことを恋愛感情で見れるかと言ったら別の話。



春奈によると俺とコイツは基盤というか人間の感覚の根っこの部分は同じだが善悪、良心と悪意の違いなどによって反発をしているらしい。



俺らは同じ極の磁石か。



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