眠りの国から愛を込めて
彼女はじっと星を見ていた口をわずかに開けてただ空を見ているその横顔に俺の胸が僅かに騒いだ。
突然隣に現れたその少女に心を奪われかけてたその時彼女が突然こちらに振り向いた。「あの〜。隣座っても良いですか?」 「えっ?」驚いて動揺する俺に彼女は続ける。「立ったまま空を見てたら首が疲れてしまって。」目を細めて笑う彼女を直視出来ず目をそらしながら思わず「そうですよね。どうぞ。」と変に丁寧な言葉で返してしまった。彼女は静かに隣に腰を降ろそうとする。「あっ!待って!」焦って声が大きくなってしまい彼女がビクッと立ち上がる。「えっ?あっごめんなさい!」手を胸の前で握り謝る彼女。「脅かしてごめんね。それパジャマでしょ?そのまま座ったら寝れなくなるからこれ良かったら着て。」自分のコートを彼女に差し出す。ベンチコートじゃないが彼女の背丈なら十分だろう。「えっあなたは寒くないんですか?」「うん。ずっと着てたからね。」「じゃあお借りします。」コートを羽織り腰をおとした彼女と僕との距離が思ったより近く必死で星に集中してるふりをしていた。