滅【ホロビ】
望まなければ
手に入れる事も無かった。


別に寂しかったんじゃない。

欲しくなかったといえば
それは嘘でしか無い。




手を繋いで逃げようなんて怖くていえなかった。




束縛される事を望んだわけじゃない。


束縛される事から逃げようとしたわけでもない。








路地裏の


廃ビルに忍び込んで



屋上まで昇る。
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