先生と王子様と演劇部な私。
「よぉ、早かったな」

 朗先生が声を掛ける。やっぱり堀木戸さんなんだ。



「お前なぁ! せっかく女子高生とカラオケ行くとこだったんだぜ?」



 堀木戸さんがガバッと立ち上がりながら振り返る。



「……」


 私に気が付いた堀木戸さんは、一瞬ビックリしたように目を見開いて止まった。


「……」


 しばらく見つめ合ってしまう。



 立った堀木戸さんは背が高く、朗先生と同じくらい身長がありそうだ。
 細身で短めの黒髪を少し立てている……朗先生に負けず劣らずのイケメン……。これが類は友を呼ぶってやつですか?





 そのまま少し沈黙が続いたけど、最初に口を開いたのは堀木戸さんだった。


「……君が朗の生徒?」


「は、はい」

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