先生と王子様と演劇部な私。
第四章
13:学園祭
いよいよ学園祭当日になった。
演劇部の公演は午後の遅めの時間なので、それまでは自由行動だ。と言っても、私やエミはメイド喫茶の店子。教室内の四分の一を仕切ったスタッフスペースの中で準備を始めていた。
ずっと手伝えなかった分、出し物の時くらいたくさん手伝わなくちゃ! と勇んでいると、メイド服のエミが沈んだ顔をしてしゃがんでいる。
「エミ、どうしたの? 浮かない顔して」
声を掛けるとエミは、うぅと唸って下から恨めしそうにこちらを見上げる。
「だって学園祭って言ったら、カップルで仲良く見て回るのが楽しみってもんでしょ? それなのに、このクラスの出し物と部活に縛られっぱなしだんて」
確かに、その気持ちは分かる。私だって朗先生と見れたらどんなにいいか……。
まぁ、私の場合は部活もクラスの出し物もなくても、それはできないんだけど。そもそも、カップル……ではないだろうし。
演劇部の公演は午後の遅めの時間なので、それまでは自由行動だ。と言っても、私やエミはメイド喫茶の店子。教室内の四分の一を仕切ったスタッフスペースの中で準備を始めていた。
ずっと手伝えなかった分、出し物の時くらいたくさん手伝わなくちゃ! と勇んでいると、メイド服のエミが沈んだ顔をしてしゃがんでいる。
「エミ、どうしたの? 浮かない顔して」
声を掛けるとエミは、うぅと唸って下から恨めしそうにこちらを見上げる。
「だって学園祭って言ったら、カップルで仲良く見て回るのが楽しみってもんでしょ? それなのに、このクラスの出し物と部活に縛られっぱなしだんて」
確かに、その気持ちは分かる。私だって朗先生と見れたらどんなにいいか……。
まぁ、私の場合は部活もクラスの出し物もなくても、それはできないんだけど。そもそも、カップル……ではないだろうし。