先生と王子様と演劇部な私。
王子様に会える……そう思うと切ない気持ちになってきた。何だか胸にズキズキしたものが込み上げてくる。
シンデレラになれないからなのか、王子様が私を覚えてないからなのか。
憧れの王子様に会える嬉しさなのか……。
この切なさの原因は分からなかった。
「朗~。怒るなよ~」
ふと気が付くと、堀木戸さんが朗先生の背中をバシバシ叩いている。朗先生は無表情で舞台とは反対の、何もない暗闇の方を向いていた。
「堀木戸さんて、怖いもの知らずだよね……」
「やっぱそう思う? 時々、朗の怒りを読みきれず痛い目見てるよ」
呟いたつもりだったのに、ばっちり聞こえちゃっていた。
長い付き合いなのにね~、堀木戸さんは両手を頭に乗せると、全く後悔の色のない調子で笑った。
シンデレラになれないからなのか、王子様が私を覚えてないからなのか。
憧れの王子様に会える嬉しさなのか……。
この切なさの原因は分からなかった。
「朗~。怒るなよ~」
ふと気が付くと、堀木戸さんが朗先生の背中をバシバシ叩いている。朗先生は無表情で舞台とは反対の、何もない暗闇の方を向いていた。
「堀木戸さんて、怖いもの知らずだよね……」
「やっぱそう思う? 時々、朗の怒りを読みきれず痛い目見てるよ」
呟いたつもりだったのに、ばっちり聞こえちゃっていた。
長い付き合いなのにね~、堀木戸さんは両手を頭に乗せると、全く後悔の色のない調子で笑った。