先生と王子様と演劇部な私。
「とにかく、うちの可愛い生徒でも見てよ!」


 由美先生が、お得意のアルバムを出してくる。この人は写真を撮るのが好きらしいが、上手くないんだよなぁ……。


「これ、クラスメートたち」

 ってか、いいのかよ、そんなの部外者の俺に見せて。


 俺は見る気もせずに、一応視線だけその辺に置いている状態で流していた。

「この二人なんて、演劇部なのよ~」


 嫌なはずなのに、つい、目で追ってしまう。演劇部に反応してしまう自分が憎たらしい。


「――!!」


 思わず、由美先生がめくるアルバムを手で止めてしまった。
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