先生と王子様と演劇部な私。
「朗先生……、生徒相手に勘弁してよっ」


 真っ赤になりながら抗議すると、先生は、ん? と止まった。


「あ、悪ぃ。俺、今先生のつもりじゃないから」

「はぁ? そんなのあり!?」


「美味いもん食ってるのに、そんなこと気にしてらんねーよ」

 朗先生はケラケラ笑った。何か今日は先生が笑うところを何度も見ている。




 私は心臓を落ち着かせながら、どうにか食事を続けた……。




 大体、先生じゃないっていうなら何なのよ……。
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