先生と王子様と演劇部な私。
 朗先生は真顔でこちらを見ている。


「……もっと、見たい?」


 ――!

 同じことを、今度はゆっくりと、言った。


 その声が、眼鏡の奥の瞳が、色っぽくて目を逸らせない。動けない。




「見せてくれるの……?」



 声が掠れた。
 
 何言ってるんだろ、私……。
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